建築パースについて
オフィスビルやデパート、百貨店、ホテルなどの建築現場で、工事現場を囲っている壁に完成予想図が描かれているのを目にされたことがある方も、大勢いらっしゃると思います。建築パースは各方面で使われており、建築物に関しては、住居やマンション、オフィスビルをはじめとし、工場や店舗にも用いられています。
また建築物だけでなく、土木工事を行なう時にも建築パースは使用され、河川護岸やトンネル、公園の工事などに使用されます。
その他、テントや照明器具などの工業製品に使用されることもあり、非常に多方面にわたって使われているものです。
建築パースが多方面に使用される理由としては、建築パースは、見る人の印象を強固にするという目的があるからです。
わかりやすくて人の目を引き付ける色遣いと表現力で、見た人に新しくできる建築物へのイメージを湧き立たせることができるため、ビジュアル的に建築物などの意義を明確にお客様へ伝えることができるわけです。
つまり、図面や報告書だけでは説得しにくく、わかりにくい点を建築パースという高い技術を用いることで、その建築物の目的や狙いを明確に伝えられるということです。
またそれだけでなく、建築パースの役割は他にもあり、施工段階では、図面の補足として使用することで、コミュニケーションツールにもなります。
とはいえ一口に建築パースといっても、外観(外装)パースと内観(内装)パースでは、目的が異なります。
外観パースと内観パース
外観パースは、背景や周辺の環境と、これから建築される建物との融合の仕方やデザインの再確認をしたり、設計図ではわかりにくい点について、施主等に理解しもらい安心してもらう材料となったりするという役割を果たします。
一方内観パースでは、インテリアや部屋の様式を質感を感じられるように描くことで、その部屋についての臨場感や空気感、自分がその部屋に実際に入ったら感じるであろう気持ちをイメージし、伝えることが出来るという役割を担っています。
そのため、建築物や提示する相手に応じた建築パースを効果的に使うことが、建築パースの目的を果たすうえでは大切なポイントになります。
ただ、この建築パースは、まだ出来ていない建築物を描きますから、実際にあるもののスケッチ画などと違い、設計図から完成図を描き上げなければなりません。
ですから、設計図を読み取る力やイメージ力、背景などの表現力、町並みにどう溶け込むように見せるかという表現力が求められます。
そのため、建築パースを描く人には、実力の他にセンスも問われてきていました。現在はパソコンソフトを使ったり合成写真を使ったりして、建築パースを描ける人が多くなりましたが、それ以前は建築パースを手で描いていたので、かなり大変だけれどやりがいある仕事という位置づけだったようです。
建築パースを描く人も、専門学校などで専門的なデザインを学んだりしていました。現在では、インターネットで「建築パース」と検索すれば、多くの建築パース制作の会社や個人事業主が出てくるように、非常に多くの人が建築パースの作成を行なっています。
とはいえ、まだまだ高い表現力と技術力を必要とするものであるということに変わりはありません。建築パースが効果的に生かせなかったことで、施主に納得出来てもらえないということもあります。
そう見てくると、建築パースの果たす役割というのは、非常に大きいことがよくわかりますね。